【松山市】愛媛県唯一の常設大衆演劇場「松山劇場」が2026年10月閉館へ。多くの人に愛された舞台が約36年の歴史に幕。
南銀天街にある「松山劇場」が、2026年10月末をもって閉館することが分かりました。号外NET中予読者様からも情報提供いただきました。

約36年にわたり「お芝居のマツゲキ」として親しまれ、愛媛県で唯一の常設大衆演劇場として多くのファンを魅了してきた松山劇場。突然の知らせに、SNSでは惜しむ声が相次いでいます。今回は、松山劇場がどのような施設なのか、大衆演劇の魅力や劇場の価値、そして閉館による影響についてまとめました。
愛媛県唯一の常設大衆演劇場「松山劇場」とは
松山劇場は、松山市中心部のマツゲキアトリウム6階にある大衆演劇専門劇場です。約36年にわたり営業し、毎月全国各地の劇団が入れ替わりながら公演を行うスタイルで、多くの観劇ファンに親しまれてきました。


愛媛県内で常設の大衆演劇を楽しめる劇場は松山劇場のみであり、その存在は県内だけでなく四国の大衆演劇文化においても貴重なものとなっています。
大衆演劇とは?
大衆演劇は、誰でも気軽に楽しめる日本の伝統的な演芸文化の一つです。起源は江戸時代の「旅芝居」に遡り、歌舞伎を庶民向けにわかりやすく演じたことが始まりとされています。大衆演劇は現代も全国を巡業する形式が主流で、劇場、ホテル、温浴施設などで公演されています。

公演は一般的に2部構成で行われます。第1部では人情劇や時代劇、任侠ものなどの芝居が上演され、第2部では役者による華やかな舞踊ショーが披露されます。客席との距離が近く、役者と観客が一体となる独特の雰囲気も魅力の一つ。お気に入りの役者へ「お花(ご祝儀)」を渡す文化もあり、何度も通うファンが多いことで知られています。
松山劇場が果たしてきた役割
松山劇場の価値は、「劇場がある」ことだけではありません。毎月劇団が入れ替わることで、松山市にいながら全国の人気劇団の公演を楽しめる環境を長年維持してきました。また、銀天街に近い中心市街地という立地から、買い物や食事のついでに立ち寄れる身近な劇場でもありました。常設劇場だからこそ、劇団は約1か月滞在し、公演を重ねながら地域のファンと交流を深めることができます。こうした環境は、イベント会場で数日だけ公演を行うケースとは大きく異なる特徴です。
最後の公演はどうなる?
現時点では、2026年10月末で閉館予定とされていますが、最後の公演がどの劇団になるのかは正式に発表されていません。一部の公演予定には変更が生じており、劇団側からは10月公演の休演案内も出ています。
また、公演情報サイトには10月までの予定が掲載されていますが、閉館決定前の情報である可能性もあり、今後変更される可能性があります。そのため、最終営業日や最後を飾る劇団については、今後の正式発表が待たれます。
閉館で失われるもの
松山劇場の閉館は、一つの劇場がなくなるというだけではありません。気軽に大衆演劇を観劇できる常設施設がなくなることになるということは、県内で大衆演劇に触れる機会が大きく減ることが予想されます。常設劇場があるからこそ劇団は1か月単位で滞在して公演できていましたが、劇場がなくなると、そのような興行形態は難しくなり、愛媛に大衆演劇がくること自体が減ってしまうでしょう。

思い立ったら毎月観に行ける…実は松山の人にとってそれほど身近な大衆演劇。銀天街という街中にあったから、「たまたま知って観に行く」という人もいたと思います。そうした入口がなくなる影響は計り知れません。今後大衆演劇を見に行くには県外に行かないといけない…ハードルがあがったことは、地域文化にとって大きな転換点と言えるでしょう。
閉館理由や跡地は?
なお、現時点では閉館理由や跡地利用についての公式発表は確認されていません。老朽化や都市開発などの可能性もSNS上で飛び交っていますが現時点では推測の域を出ません。約36年にわたり、多くの人に笑いや感動を届けてきた松山劇場。愛媛県唯一の常設大衆演劇場として歩んできた歴史に幕を下ろすことは、多くのファンにとって寂しい知らせとなりそうです。以前取材させていただいた創作日本舞踏のすみれちゃんも先日松山劇場で最後の舞台に立ちました。
今後、閉館理由や最終公演、跡地利用などの詳細が明らかになれば、改めてお伝えしたいと思います。








