【松山市】2025年9月30日まで、タムタム松山店で1/100スケールの「坊っちゃん列車」鉄道模型展示中。その凄さを取材しました。
タムタム様からお声掛けいただき、1/100スケールの「坊っちゃん列車」鉄道模型を取材しました。
タムタム松山店は、2024年12月にダイソー松山衣山店跡にオープンしたホビーショップ。
エスカレーターをあがると、すぐ目の前に「坊っちゃん列車」の鉄道模型が展示されていました。
タムタム松山店の髙橋店長にその凄さを教えていただきながら見学しました。
製作のきっかけ
製作したのはツウテック株式会社。東温市に本社があります。2001年10月に観光列車として坊っちゃん列車が運行開始した際、伊予鉄道より1/10スケールの坊っちゃん列車の模型製作の依頼があり、アルミ素材で3台製作されています。その模型もタムタム松山店に展示されています。
そこから20年。技術向上が進み、「さらに小さく、より精巧なモデルを作りたい」という想いから、2022年9月、全長5cm、1/100スケールの「坊っちゃん列車」の開発に挑戦することになったそうです。
1/100スケールの「坊っちゃん列車」、その凄さとは
20年前に作製した全長約50cmの模型から、全長5cmの模型。スケールダウンした模型に取り付ける極小のネジは市販には存在しません。ツウテック株式会社のモットーは「昨日作れなかった物を今日、今日作れなかった物は明日は必ず作ってみせる!」。試作を繰り返し、数か月かけて直径0.2mmの極小ネジの製作に成功されました。その小ささは実際に見てみると鳥肌が立つほど小さい…!
顕微鏡をのぞいたあと、実際に一円玉に乗っているネジもご覧いただけます。そこにネジが置いてあるよと言われないと気付かないです。くしゃみをしたら飛んでいってしまう…。
凄いのは小ささだけではなく、その素材。ツウテックさんが製作した小惑星探査機「はやぶさ(MUSES-C)」の部品にもチタン合金が使われています。この素材は非常に硬いため加工が難しく、工具の摩耗も早い難素材だそうです。それでもあえてこの素材を使い、ツウテック株式会社の航空宇宙分野での誇りと技術力の証として、ものづくりの信念を貫かれました。
さらに!この鉄道模型、実際にNゲージで走行できます。Nゲージは鉄道模型規格の総称で、動力に電気を用いています。客車に市販のモーターを内蔵し、機関車を後ろから押す形で実際にNゲージの線路で走ることができます。2022年11月に組み立てが完成し、以後はNゲージ規格での走行に対応するための改良を続けられたとか。小さいだけでなく、実際にNゲージ規格で走らせる、ということも凄いことなんだというのがわかります。皆さんに、この細部に宿る職人技と最先端の技術が融合した「走るミニチュア列車」を是非実際の目で見ていただきたいです。愛媛に、航空宇宙分野を支える技術を持つ会社があるというのも凄いし嬉しい。
運転再開を果たした「坊っちゃん列車」の継続運行を応援
2001年に復元運行が始まった坊っちゃん列車は、2023年11月に運転士不足を理由に一時運休しました。
2024年3月、土日祝日限定で運行を再開。ツウテック株式会社はこの歴史ある列車の復活を応援し、城下町を走る風景を未来に残すべく、技術力を活かして1/100スケールの「坊っちゃん列車」鉄道模型を製作。この模型を通じて列車ファン、地域を愛する全ての人にその魅力を伝えることを目指しているそうです。タムタム代表の安藤治氏は愛媛県出身。この取り組みに賛同し、模型の展示場所を提供したとのこと。
タムタム松山店
いろいろなことを知った後、タムタム松山店の鉄道模型を見るのも楽しいです。Nゲージ、諸外国で主流のHOゲージの鉄道模型もあります。
ほかにも、プラモデル、ラジコン、フィギュアやサバゲ―などのミリタリー商品が置いてあります。
お子さんの好きなトミカやプラレールも。電子ゲームの取り扱いはなく、「ものづくりを大切に、楽しんでほしい」という創業者の想いのもと、つくるホビーにこだわったラインナップになっています。夏休み、ご家族と一緒に…童心に戻って…新たな趣味として…タムタム松山店に行ってみてはいかがでしょうか。1/100スケールの「坊っちゃん列車」鉄道模型は2025年8月3日から9月30日まで展示されています。
場所はこちら↓